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2011年04月28日

ニュースリリース 岐阜プラスチック工業 TECCELL

「難燃性」適合の樹脂ハニカム構造体を開発

この度、岐阜プラスチック工業株式会社(岐阜市;大松利幸社長)は住江織物株式会社(大阪市;吉川一三社長)と共同で、鉄道車両用材料燃焼試験で「難燃性」を取得した樹脂製ハニカム構造体を開発しました。
弊社が持つ超軽量・高剛性の樹脂ハニカム構造体「TECCELL(テクセル)*」(以下テクセル)に、住江織物が鉄道車輌材料の開発で培った難燃化の技術を活かし、「難燃性」の取得に成功しました。

開発された「難燃性樹脂ハニカム構造体」は、従来難燃化が難しいとされるポリプロピレン樹脂を使用。今回、ハニカム構造体に最適とされる難燃処方を開発しこの樹脂に施すことにより、ハニカム構造自体の物性を下げることなく、高いレベルでの難燃性を得ることとなりました。

テクセルは同じ剛性を持つ他の素材と比べ、重さが鉄の1/7、アルミの1/3であり、軽量化によるCO2削減効果が得られるとして、自動車などの部材としても注目されています。
今回開発された「難燃性樹脂ハニカム構造体」も同様の軽量化効果が得られ、また、汎用的に使用されているポリプロピレン樹脂であることからリサイクルも容易であり、環境性能が高く、従来から要望の多かった「難燃性」の付与により、鉄道、バスなどの輸送機器分野への適用が可能となります。
                                           
岐阜プラスチック工業は物流関係へのテクセルの販売で得たノウハウと販売ルートなどを活用し、難燃性が求められる様々な分野へのアプローチを開始します。
一方、鉄道用のシート、床、カーテンなどで実績のある住江織物は、軽量・高剛性が求められる車両構造物などへの展開を計画しています。
両社は開発された「難燃性樹脂ハニカム構造体」を、鉄道を中心とした輸送機器分野において、2~3年後に30億円の販売を計画していると共に、建材関連市場に向けた難燃性樹脂ハニカム構造体の開発を推進し、市場拡大を目指します。