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2009年07月15日
ニュースリリース 岐阜プラスチック工業 TECCELL
伊藤忠商事とハニカム構造体連続成形技術の全分野におけるサブライセンス契約を締結

岐阜プラスチック工業株式会社(以下、岐阜プラスチック工業)は、伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠商事)とハニカム構造体連続成形技術において、サブライセンス契約を締結致しました。
本技術は、今年3月に、伊藤忠商事とベルギー王国ルーベン・カトリック大学発スピンオフベンチャーEconCore N.V.との間で、アジア太平洋地域及び中東地域における独占ライセンス契約が締結されています。
岐阜プラスチック工業は、伊藤忠商事と先に締結している物流・梱包分野を拡大し、全分野におけるサブライセンス契約を締結し、日本国内において製造・販売を開始致します。
(※ルーベン・カトリック大学及びEconCore N.V.のプロフィールは下記参照)
本技術は、世界初の‘プラスチック(熱可塑性樹脂)によるハニカム構造体連続成形技術’です。
ハニカム構造体は、従来航空機やスペースシャトル・衛星の壁材など先端産業を中心に使用されていますが、在来工法では量産性が高くないことから、コストパフォーマンスが低く、他分野への普及が進まないという課題がありました。しかし、本技術による画期的な量産技術の開発によって、極めて生産性の高いハニカム構造体の製造が実現し、幅広い分野への応用が可能となりました。



本技術の特徴は‘高強度・超軽量素材’であるだけでなく、プラスチック(熱可塑性樹脂)の特性を活かしたフレキシブルな加工性にもあります。単なる板加工だけではなく、曲げ加工や3次元加工が可能であることから、用途の幅が格段に広がります。
この多様な加工性により、特に自動車・住設・エネルギー分野からの反響が大きく、すでに各分野での大手企業との取り組みを開始しています。一例として、燃費向上のための各パーツの軽量化に課題を持つ自動車業界においては、非常に有望な素材であるとして注目を頂いています。
又、岐阜プラスチック工業は、従来よりマテリアルリサイクルを中心とした、省資源化・CO2削減などの環境負荷軽減に対する注力をして参りました。本件におけるハニカム構造体の持つ高強度・超軽量という特性は、スチール・アルミ・木材などあらゆる資源の代替素材となり、まさに時代のニーズに適合した環境性能に優れた素材です。
岐阜プラスチック工業は、本商品のブランドネームを「TECCELL(テクセル)」と命名し、昨年末に世界初の量産機を導入後、これまで量産加工技術の確立に取り組む一方、各分野におけるマーケティングを展開して参りました。その結果、自動車・建材・エネルギー・家具そして航空宇宙など、様々な分野において大きな反響を得ています。
今後TECCELLは9月から本格的な商業生産を開始し、5年後200億円、10年後500億円の売上を計画しています。又、生産工場は、グループ会社であるリスパック株式会社、犬山工場内にて専用ラインを立ち上げる予定であり、数年後には4ラインによる専用工場の建設も計画中です。
岐阜プラスチック工業は、長年培った熱可塑性樹脂の加工ノウハウを駆使し、今後あらゆる産業におけるニーズと省エネルギー化にお応え致します。
◆ルーベン・カトリック大学について(K.U. LEUVEN)
ルーベン・カトリック大学(K.U.LEUVEN)は1425年に創設、ベルギーで最も古く、かつ大きな大学で、欧州でも上位にランキングされている由緒ある総合大学。学生数は約30,000人で、研究開発に優れていることからEUからの補助金額も大きい。過去35年間に上場企業を含む70以上のスピンオフベンチャーを生み出している。これらスピンオフベンチャーは合計で2000人以上を雇用を創出し、売上は4億ユーロ(約628億円)に達する。
◆EconCore N.V. 概要
本社所在地 : Ambachtenlaan 17, b-3001 Leuven, Belgium
設立 : 2005年12月
代表者 : Mr. Jochen Pflug(ヨハン フルック)